原爆ドームを前にその対岸の木陰で涼んでいたら白ヒゲをたっぷりたくわえた70代と思しき男性が「どちらからお見えになったんですか?」と話しかけてきた。
原爆ドームを案内するボランティアの方かと思っていたら、太田川の上流3キロあたりからサーフボードの上に乗ってスタンドアップパドルでこの辺りまで来るのが日課なんですよという80歳になられる方であった。
なんでも小学3年のときに満州で終戦を迎え、避難民として逃げてくるのにたいへんな苦労をされたそうで6歳だった妹さんを飢えで亡くされたんだとか。
その体験から小児科医になり一生懸命仕事をしてきて、医者だったときはずっと好きなことができなかったから73歳でリタイヤし、パラグライダーをやり始めて最高6時間半フライトしたことがあるんですよと楽しそうに話をされていた。
羨ましいほどに余生を楽しまれているそうだ。
80だというがどうみても70歳よりも若くみえる。
話を終えるとサーフボードを川に浮かべてそのままパドルを漕いでスーーーッと上流へすべるように流れていった。
小学6年生になった娘にも戦時中や戦後の話をしていただけて有難かった。
穏やかで謙虚でカッコいい爺ちゃんやったな。
いまだにいろんなものを抱えてらっしゃると思うがそれでもなお生きる。
いい生き様を見せていただけた。
ヒロシマ。
対比、対立、争いから調和、統合、平和への学びへ。
平和な世界が広がりますように。
松のを治療院 谷本吉隆
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